稜線から遠くの山並みを見わたす登山者

見えている山を、
ひと座ずつ数える。

山座(さんざ)

「座」は山を一つ、二つと数える単位です。
展望の利く場所から見えている山を特定する作業を、登山では「山座同定」と呼びます。

商品名には二つの意味を重ねました。
ひとつは、山を一座ずつ数えるということ。あなたがたどったその一座を、他の山と混ぜずに、通った範囲だけを切り出して形にします。

もうひとつは、据えるという意味の座です。棚や机に置いて、日々目に入るところにあってほしいと思っています。飾り立てるためというより、置いておくためのものです。

記録は残る。形は残らない。

山を下りたあと、記録はアプリに残ります。距離、標高、行動時間。見返すにはアプリを開くしかありません。

写真も残ります。ただ、同じ山頂の一枚は、誰かの写真と似てしまいます。

軌跡だけは違います。同じ山、同じ道をたどっても、速さも、休んだ場所も、引き返すかどうかの判断も、その日のものです。線は二度と同じになりません。

その線を地形の上に立ち上げて、手に取れるものにする。それがこのサービスでやろうとしていることです。

高さを誇張しないのも、距離と標高をGPSログの値のまま刻むのも、理由は同じです。起伏を派手にしたり数字を見栄えよく直せば、もうその日のものではなくなります。実際に山にいた一日を、実際のまま残したいと考えています。

槍ヶ岳・穂高岳 大キレット縦走の模型を真上から見たところ

製作の工程

地形をごまかさずに、模型にする。
高さの誇張も地図の貼り付けもしません。

1. 標高データの取得

1. 標高データの取得

イラストや地図の絵ではありません。国土地理院が公開している標高メッシュ(DEM)から、切り出す範囲のタイルを集めます。国内の山域では5mメッシュが使える場所が多く、沢の切れ込みや尾根の丸み、小さな段差まで拾えます。

2. 起伏を立体モデルに起こす

2. 起伏を立体モデルに起こす

標高値をそのまま高さに置き換えます。鉛直方向の誇張はしません。真スケールなので、登った斜面はそのままの角度で立ち上がり、平坦な山は平坦に出ます。見え方は切り出し範囲で調整します。ルートの軌跡は地形の上に浮き彫りとして加算し、切り抜きや貼り付けはしていません。

3. 記録を銘板に刻む

3. 記録を銘板に刻む

山名・ルート名・距離・標高・日付を、黒アルマイト銘板に青色レーザーで刻み、背面に納めます。数字はGPSログ(GPX)に記録された値をそのまま使い、日付は日本時間に直してから刻むので、ヤマレコやStravaで見ている記録と一致します。

4. 一点ずつ造形し、目で確かめる

4. 一点ずつ造形し、目で確かめる

PLA(植物由来樹脂・軽量)で積層造形します。表面はつや消しで、光沢のハイライトが出ないぶん地形の陰影が読みやすくなります。地形とルートは継ぎ目のない一体造形で、一点ずつ目視で確かめて発送します。同じ山でも通ったルートが違えば別の形になるので、同じものは二つとありません。

あなたの一座を形に

ご購入前に仕上がりを見られます。